(キャッチ画像:和歌山市消防協会公式ページより引用)
和歌山市の消防局防災学習センター(以下、防災学習センター)は、火災や地震、津波といった災害に対する備えを学べる場所で、防災意識を高めるための施設です。
2005年4月に開館し、和歌山市民のみならず観光客にも人気を集めています。2022年には20万人目の入館者を達成しました。
特に、近年増加している自然災害に備えるため、災害のシミュレーションや体験型の展示が充実しており、楽しく学べることが特徴です。本記事では、防災学習センターについて解説します。
和歌山市の防災学習センターの体験内容を解説

和歌山市の「防災学習センター」の体験内容を解説していきます。
災害体感シアター(地震や津波を疑似体験)
センターの目玉とも言える「災害体感シアター」は、地震や津波を体感できるエリアです。

ここでは、150インチの大型スクリーンやサラウンド音響、床面を振動させるボディソニック装置を駆使し、あたかも巨大地震や津波が迫っているかのようなリアルな体験ができます。実際に床が振動することで、地震の揺れを疑似体験し、災害発生時にどう行動すべきかを学ぶことができます。これにより、単に知識を得るだけでなく、身体で覚える防災意識が高まります。
初期消火体験(いざという時の消火技術を身につける)
火災時の初期対応は、被害を最小限に食い止めるための重要なスキルです。このコーナーでは、センサー式の訓練用消火器を使い、てんぷら鍋火災を想定した消火訓練が行えます。

火災の際、適切な初期消火ができるかどうかで、被害の拡大を防ぐかどうかが決まります。実際に消火器を手に取り、どのように操作すれば効果的かを学ぶことができるため、非常に実践的な訓練ができます。
煙避難体験(煙の中でどう避難すべきか学ぶ)
火災による死亡原因の多くは煙による窒息です。このコーナーでは、無害な煙を使って、煙の中をどう避けながら安全に避難するかを実際に体験できます。

正しい姿勢で逃げることが重要で、姿勢センサーを使って、どれだけ適切な避難行動が取れているかを確認できます。
また、危険行為(例えば、火元の扉を開けるなど)がどれほどリスクを増大させるかも学ぶことができます。このようなリアルな体験を通じて、危機対応の感覚が養われます。
VR防災体験車(最新技術での防災体験)
最近の注目を集めているのが、「VR防災体験車」です。これは、和歌山市内各地に出張することもある移動型の体験車で、VR技術を使い、地震や強風などの災害を疑似体験できる車両です。

VR技術を用いたこの体験は、災害のリアルなシミュレーションができるため、特に若い世代や子供たちに人気です。災害時の現実を感じさせ、防災意識を自然に高めることが期待されています。
多目的学習コーナー(命を守る知識と技術を学ぶ)
このコーナーでは、いざという時に家族や自分の命を守るための様々な知識や技術を学べます。

例えば、「ストップ、ドロップ&ロール」(とまって、たおれて、転がって)という、衣服に火がついた際の対処法や、AED(自動体外式除細動器)の使い方も習得できます。これらの知識は、日常生活でも役立つことが多く、誰もが習得しておくべき内容です。
津波ハザード体験(和歌山市の特性に合わせた防災意識)
和歌山市は海に面しており、津波のリスクが高い地域です。津波ハザード体験では、津波が発生した場合にどのように逃げるべきか、浸水想定図などを通じて学びます。

また、実際に津波が押し寄せるシミュレーションも体験できます。
こうした体験を通じて、和歌山市ならではの防災対策を学ぶことができるのは、このセンターならではの魅力です。
アクセスと利用案内

防災学習センターは、JR和歌山駅から徒歩約15分、またはバスで数分のところに位置しており、和歌山市消防局の3階にあります。入館は無料で、個人利用なら予約不要です。10人以上の団体での利用を希望する場合は、事前に予約が必要です。また、駐車場はありませんが、市営駐車場や和歌山城公園観光バス駐車場が利用できます。
項目 | 詳細 |
施設名 | 和歌山市消防局防災学習センター |
所在地 | 和歌山市八番丁12番地 和歌山市消防局3階 |
電話番号 | 073-423-0119 |
開館時間 | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日~1月4日) |
利用料金 | 無料 |
アクセス | JR和歌山駅からバスで約15分、市役所前バス停下車徒歩約3分 |
Googleストリートビューでの確認
和歌山市防災学習センターの様子を、Googleストリートビューで確認することができます。
以下にGoogleストリートビューを埋め込んでおりますのでご確認ください。
パソコンの方は、右上の最大化ボタンを押して確認いただくと、ストリートビュー上でスムーズに移動できるのでおすすめです。
和歌山市の防災学習センターで防災知識を無料で学びませんか?

和歌山市の防災学習センターでの体験は、日々の生活の中で防災意識を自然と高めることができる有益な機会です。
地震や火災はいつどこで起こるかわかりません。いざという時のために、防災の知識を身につけ、実際に体験しておくことが大切です。
このセンターでは、地域に根ざした防災訓練や講習も行っており、和歌山市民だけでなく、周辺地域からの来館者も歓迎しています。
ぜひ一度足を運び、自身の防災スキルを高めてみてはいかがでしょうか。防災知識を深めるだけでなく、実際の災害時に冷静に対応できる力を養うため、訪れてみてください。
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