(キャッチ画像:毎日新聞より引用)
和歌山市は、美しい海や歴史的な観光地が多く、毎年多くの観光客が訪れる場所です。しかし、近年急増している野犬問題が、市民の生活に悪影響を与えています。
特に、雑賀崎地区では、野犬の数が急増し、40~50頭もの野犬が確認されており、群れを成して行動することから、市民や観光客が不安を感じる事態が続いています。
今回は、この問題について解説していきます。
和歌山市(雑賀崎)で急増する野犬問題

和歌山市の野犬問題は、飼われていた犬が無責任に捨てられ、その後10年以上をかけて繁殖した結果、問題が拡大しました。
特に、雑賀崎での野犬が問題になっており、港町や山間部に40~50頭の野犬が住み着いています。野犬たちは、人間を避けて活動する一方で、住宅の敷地や観光地でフンをしたり、生ごみを荒らしたりする被害(迷惑)が発生することもあります。
また、夜間に群れになって大声で遠吠えをしたり、夜にランニングをしていた住民が野犬に囲まれる事例が報告されています。野犬たちのエサが少なくなった場合、野生動物や家畜を襲う可能性や、住民や観光客を攻撃する可能性があると指摘されています。

上記のように、夜間になると群れになって、住民に迷惑をかけています。
野犬問題が雑賀崎(日本のアマルフィ)の観光業に与える影響

和歌山市は、その美しい自然環境や歴史的な遺産で知られる観光地ですが、野犬問題がその魅力を損なうリスクを抱えています。
雑賀崎は、「日本のアマルフィ」とも呼ばれる景観が魅力的な観光スポットですが、野犬が地域の美観を損ね、観光客に不安を与えています。観光業者からは、糞尿被害や夜間の騒音に関する苦情が相次いでおり、観光業に悪影響を与えています。
観光業者は、「野犬が観光客に危害を加える可能性があるため、しっかりとした対策を講じてほしい」と強く訴えています。野犬の問題が解決されない限り、観光や地域経済への悪影響が懸念されます。
市の対策:野犬捕獲と新たな取り組み

和歌山市では、野犬問題を解決するために、2023年9月に本格対策を開始しました。
約165万円の補正予算案を計上し、野犬に警戒されにくい改良型捕獲檻を5台導入しました。
また、目撃される頻度が高い早朝の時間帯に合わせて捕獲活動を実施したり、捕獲した野犬にマイクロチップを装着するなど様々な対策を講じています。
野犬の捕獲後は、新たな飼い主を見つけるために、月に2回の譲渡会も行われています。しかし、譲渡会では子犬が多く引き取られているものの、成犬になると警戒心が強いため、新しい飼い主が見つかりにくい状況となっています。
市民への協力呼びかけ

市民一人ひとりの協力も、野犬問題を解決するために重要です。
和歌山市は、野犬にエサを与える行為が野犬を引き寄せ、捕獲活動に悪影響を与えるとして、市民にエサを与えないよう要請しています。
野犬が人里に集まる原因の一つは、人間が餌を提供していることにあるため、この対策が徹底されれば、野犬が集まる地域が減少する可能性があります。
また、市民がペットを飼う際には、無責任に放棄せず、最後まで面倒を見ることが重要です。ペットを捨てる行為は、結果的に地域全体に負担をかける問題につながります。和歌山市では、動物愛護活動に参加する機会を提供し、ペットの適切な飼育方法について学べる場も設けています。
野犬問題の根本的な解決策

和歌山市における野犬問題を解決するには、長期的な視点が必要です。市の取り組みと市民の協力を通じて、まずは野犬の数を減少させることが目的視されていますが、根本的な解決には、ペットの飼育方法や地域全体の意識改革が不可欠です。
一つの解決策として、市は地域住民と協力して、野犬の捕獲と保護だけでなく、教育活動を通じてペットを適切に飼育する文化を育てています。飼い主がペットに対して責任を持ち、無責任な放棄が減少すれば、野犬問題は次第に解消されていくでしょう。
野犬に会ったときの対処法

野犬に遭遇した際には、焦らず冷静に対処することが重要です。以下のポイントを押さえておけば、万が一の時に安全を確保できます。
走らない
野犬は、逃げるものを追いかける本能を持っています。走って逃げると、逆に追われてしまう危険性が高まります。
その場で動かず、落ち着く
犬を刺激しないために、急な動きは避けましょう。大きな声を出すことも、犬を興奮させる原因になるため控えます。
目を見ない
犬にとって目を合わせることは敵意の表れと捉えられるため、目を見つめるのは避けましょう。目線は少し外して、相手に警戒心を与えないようにします。
ゆっくり後退する
背を向けずに、ゆっくりと静かに後退します。相手に背中を見せると攻撃される可能性があるので、前を向いたまま距離を取ることが大切です。
攻撃を受けそうな場合は、身を守る
もし、野犬が襲ってきそうになった場合、近くの高い場所や壁際に身を寄せて自分を守りましょう。また、持っている物で自分を大きく見せたり、突き道具を使って防御することも有効です。
なお、和歌山で野犬などの捕獲を依頼したいときは以下ページを参考にしてください。
(雑賀崎の問題については現在も改善に向け取組中)
和歌山市雑賀崎の野犬問題が解決することを願っています

いかがだったでしょうか。
和歌山市の野犬問題は、住民の生活と観光業に大きな影響を与えています。
現在も市の積極的な捕獲対策と市民の協力により、野犬の数を減少させ、安全で安心な街づくりが進められています。引き続き市と市民が協力し合い、野犬問題の根本的な解決に向けた努力が続くことが期待されます。
今回は以上です。本件の早期解決を願っています。
コメント