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串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」の曲として使われたのはなぜ?

串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」で使われたのはなぜ? その他

「串本節」という民謡を耳にしたことはありますか?和歌山県の最南端・串本町で生まれたこの唄は、地元ではお祭りやイベントで親しまれていますが、意外なところで使われたことで全国のファンの間でも話題になりました。その意外な場所とは、人気アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』。とくにアッガイ小隊が登場する潜入シーンで流れたことで、「なぜこの曲がここで?」と驚きや興味を持った方も多いのではないでしょうか。

本記事では、串本節の歴史や魅力をわかりやすく紹介しつつ、『ガンダム サンダーボルト』で採用された背景や演出の意図に迫ります。さらに、制作陣のコメントや視聴者の反応、肯定派・否定派の意見も交えながら、なぜこの民謡が印象的に使われたのかを解説します。

また、近年SNSで人気を集めるウマ娘の二次創作「たぬき動画」での串本節使用例や、曲を通して広がるミーム的な広がりについても取り上げます。さらに、串本節の舞台となった串本町の観光スポットや歴史的エピソード、地域文化としての民謡の役割にも触れ、曲の背景をより深く知ることができます。

「串本節」をただの民謡としてではなく、アニメやネット文化、地域の魅力と絡めて多角的に紹介していく内容です。最後まで読めば、この一曲が持つ奥深さやユニークな使われ方がきっと新鮮に感じられるはずですので、ぜひ結びまでお付き合いください。

記事のポイント
  • 串本節の起源や歴史、和歌山県串本町との深い関わりが分かる
  • 『機動戦士ガンダム サンダーボルト』で串本節が使われた理由や演出意図が分かる
  • 串本節に対する視聴者の肯定的・否定的な意見を知ることができる
  • ウマ娘の二次創作「たぬき動画」など、現代のネット文化における串本節の広がりを理解できる

串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」で流れたのはなぜか調べてみた

串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」で流れたのはなぜか調べてみた
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和歌山県串本町に伝わる民謡「串本節」が、なぜアニメ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」で使われたかについて解説します。

ここは串本 向かいは大島
中をとりもつ 巡航船
アラ ヨイショ ヨーイショ ヨイショ
ヨーイショ ヨイショ「コラショ」
(ハァ オチャヤレ オチャヤレ)

ここは串本 向かいは大島
橋をかけましょう 船橋を

潮の岬に 燈台あれど
恋の暗路は 照らしゃせぬ

岬 岬は 七浦岬
潮の岬は 荒波じゃ

日和東風じゃげな 沖ヤ白波じゃげな
御殿やられよか あの中へ

一つ二つと 橋杭立てて
心とどけよ 串本へ

大島水谷 かかりし舟は
おゆき見たさの 潮かがり

障子明ければ 大島ひと目
何故に佐吉は 山のかげ

https://japason.net/kushimotobusi/

串本節とは?和歌山の民謡の概要を解説

https://www.youtube.com/watch?v=MhMKGAQa2o4

「串本節(くしもとぶし)」は、和歌山県の最南端に位置する串本町を代表する郷土民謡です。

現在ではその名で広く知られていますが、かつては「岬節」や「大島節」とも呼ばれており、地域に根差した唄として親しまれてきました。

串本節の起源についてははっきりとはしていませんが、有力な説としては、江戸時代末期に門付芸人や獅子舞の一団が唄を伝えたという説が挙げられます。当初は祭礼などで神輿を担ぎながら唄われる「囃し唄」として地域に広がり、その後、三味線の伴奏とともに座敷唄として定着していきました。

このように、もともとは口承で伝えられた庶民の歌が、次第に芸能的な価値を持つ民謡へと発展していったのです。

串本節が広く世間に知られるようになったのは大正時代のことです。1924年、世界一周を目指した水陸両用機が串本に寄港した際、町長が新聞記者らをもてなす席でこの唄を披露したことが大きな転機となりました。

みかんちゃん
みかんちゃん

この時の演奏が非常に好評で、記者たちがその内容を報道したことをきっかけに、串本節は関西の花街などを中心に一気に広まったと言われています。

また、この頃には漫才師の砂川捨丸が串本節を取り入れた芸を披露し、レコード化されたことで、さらに多くの人々の耳に届くようになりました。当時のレコードでは「エジャナイカ」の部分を「アラヨイショ」とアレンジし、よりリズミカルで親しみやすいものへと進化を遂げたことも普及に一役買っています。

こうして串本節は、単なる地元の民謡を超えて、全国的な人気を博する存在となりました。
現在でも串本町では「串本まつり」などで披露され、世代を超えて受け継がれています。

アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』で串本節が使われたのはなぜ?

引用: PlayStation.Blog 様より

アニメ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の第2シーズン7話および劇場版BANDIT FLOWER(第2シーズン5~8話をまとめた劇場版)で「串本節」が使用されたことは、多くの視聴者にとって印象に残り、一部では「串本節=アッガイ潜入のテーマ」と言われています。

串本節が使われたのなぜ?

串本節がアニメ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」で使われたのには、音楽全般を担当している作曲家の「菊地 成孔(きくち なるよし)」さんが理由のようです。

菊地 成孔さんについては、以下をご確認ください。

菊地 成孔(きくち なるよし、1963年〈昭和38年〉6月14日 – )は、日本のサクソフォーン奏者・バンドマスター・作曲家、文筆家・非常勤講師。千葉県銚子市出身。
銚子市立銚子高等学校を経て、音楽学校メーザー・ハウスサックス科卒業。作家の菊地秀行は実兄。公式サイトによれば、特定宗教は信仰していないが、好きな宗教は神道、仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教だという。
菊地は基本的に1980年代、1990年代は無名のジャズ・ミュージシャンだったが、1999年に大友良英ニュー・ジャズ・クインテットに参加したころから、徐々に音楽界で知られるようになっていった。さらに著書『東京大学のアルバート・アイラー』(2005)、TBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」(2011)などにより知名度が高くなった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E5%9C%B0%E6%88%90%E5%AD%94
みかんちゃん
みかんちゃん

串本節を使うことは、松尾衡監督も知らなかったようです。
そのことは以下の発言からも確認できます。

菊地成孔さんは僕のイメージを飛び越えた曲を作ってくださって…。でも「串本節」が送られてきた時はどうしようかと思いましたよ(笑)

https://v-storage.jp/anime/gundam/78519/?utm_source=chatgpt.com

菊地成孔氏がなぜ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の楽曲に串本節を使ったか、検索して調べてみましたが、本人の発言までは確認できませんでした。

しかし、緊迫した場面に民謡を使うことによる「ミスマッチ効果」(あえて不釣り合いなものを組み合わせることで新たな価値を生み出す)の狙いや、「音楽的実験」の意味があるのではないかと考えられます。

いずれにせよ、アニメの緊迫したシーンで串本節が流れたことは、視聴者の印象に残ったのは間違いありません。

マンボ風にアレンジされた串本節が流れた

作品中では、江利チエミが歌うバージョンをベースに、現代的なアレンジが施されたマンボ風の「串本節」が流れています。

マンボとは何かというと、ラテン音楽の一つ(キューバの音楽形式でダンスのスタイル)のことをいうようです。

マンボ(Mambo)はラテン音楽の一つ。キューバの音楽形式でダンスのスタイル。Mamboという言葉とはハイチの土着宗教ブードゥー教の女司祭で「神との対話」の意味を持つ。この言葉が音楽ジャンルとして知られるようになったのは、1938年にオレステス・ロペス(Orestes López)とカチャオ・ロペス(Cachao López)により作られたダンソンの楽曲、Mamboに由来する。マンボは1930年代後半にキューバで流行していたルンバにジャズの要素を加える形で作られ、1940年代後半にペレス・プラードにより、ダンスのためのマンボとして世界的に知られた。

マンボの音楽や踊りが見れるYoutube動画も掲載しておきます(確かに音楽が似ていますね!)

串本節が流れたシーン

「機動戦士ガンダム サンダーボルト」で串本節が使われるのは、「第2シーズン7話」および「劇場版BANDIT FLOWER」(第2シーズン5~8話をまとめた劇場版)です。

具体的なシーンとしては、ダリル・ローレンツ率いるアッガイ小隊が、南洋同盟支配下の密林地帯へと潜入する緊張の場面です。

目的は、任務上重要な諜報員の回収です。アッガイ6機は海底基地を発進し、敵地へ接近。海中からカメラを出して南洋同盟の支配地域(密林)に入っていきます。

海からカメラを出して密林に潜入するアッガイ:
機動戦士ガンダム サンダーボルトより引用

普通なら重いBGMが流れそうですが、あえて軽やかな民謡を流すことで、映像とのギャップが生まれていて印象に残ります。

私自身は流れている串本節のアレンジもおしゃれで、とても好きなシーンです。
ただし、視聴者の反応は賛否(音楽が合っている・音楽が気に入らない・音楽に困惑)が分かれるようです(後述)

視聴者の反応

機動戦士ガンダム サンダーボルトより引用

串本節が使われたことに対しての視聴者の反応を紹介します。

まずは、好意的(ポジティブ)な意見から紹介します。

好意的(ポジティブ)な意見
  • 日本語の曲(串本節)がガンダムに合うなんて思わなかったが新鮮でよかった。
  • 串本節を持ってくる発想がすごいし実際すごくいい。
  • 民謡とマンボとの融合がすごい。思いつかなかったが、最高にクール。
  • 民謡とガンダムという時点でハイセンス、民謡はジャズと通じる所があると気付かされた素晴らしいシーン。

次に、否定的(ネガティブ)な意見を紹介します。
(ネガティブとは言えないまでも、串本節が出てきて困惑したという意見も含めています)

否定的(ネガティブ)な意見・困惑した人の意見
  • アッガイの出るシーンは良かったけど串本節?で激萎え
    歌詞が状況と合ってたとしても作品の雰囲気的にアレはない。
    せめて歌が無かったからそこまで拒否感なかったかもしれない
  • 突然の串本節はなんなんだ
    EDがまた串本節でワロタ
  • 「串本節」が送られてきた時はどうしようかと思った(監督)

上記の通りで、ガンダム サンダーボルトでの串本節の演出については、「新鮮でよかった」などの肯定的な意見が多数を占めるものの、「串本節で萎えた」などの否定的な意見もあるようです。いずれにせよ、作品ファンや初めて観た人にも強く記憶に残るものだったことは間違いありません。

ガンダムファンに愛されるアッガイが活躍する場面で登場した串本節

「アッガイ」は、丸みを帯びたフォルムと短い手足の愛嬌あるデザインを持つ機体です。

『劇場版 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』のパンフレットに掲載された“体育座り”のイラストがファンの心をつかんで、ガンダムのマスコット的存在として愛されるようになりました。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の串本節が出てくるシーンでは、そのアッガイが小隊を組んで南洋同盟支配下の密林に潜入するという活躍を見せます。

ガンダムのマスコット的存在のアッガイが、本格的な作戦行動で活躍する場面と組み合わさって串本節が流れたことで、ファンの記憶に串本節が一層強く刻まれたのかもしれません。

(実際、ネガティブな意見でも「アッガイの出るシーンは良かった」という感想が見られます)

ウマ娘の二次創作(たぬき)動画と串本節の関係

Youtubeより引用

ウマ娘の二次創作で流行した“たぬき”動画は、公式とは無関係のファンメイド表現で、キャラを丸くデフォルメし短いループ動作に乗せるのが定番です。

みかんちゃん
みかんちゃん

なお、「たぬき動画とは何?」については以下をご確認ください。

ウマ娘の「たぬき動画」とは、ウマ娘のキャラクターをたぬきのような丸っこい姿にデフォルメし、短いアニメーションやループ動作にして楽しむ二次創作ミーム動画のことです。
もともとは一部のファンがネタとして作ったのが始まりで、公式とは関係ありません。しかし、その可愛らしさとテンポの良さ、BGMとの組み合わせの面白さから爆発的に拡散し、現在では「ウマ娘のたぬき化」は一種のジャンルとして定着しています。

ChatGpt発言より引用

このたぬき動画でしばしばBGMに選ばれるのが、和歌山の民謡「串本節」。軽快で反復感の強いリズムがテンポ良いループ映像と相性抜群で、耳に残るフレーズが拡散力を高めます。

視聴者の一部は出典を辿り、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』での使用(劇場版含む)に行き着くなど、ミームから元作品へ関心が波及。

結果として、「串本節 × たぬき」はSNS発の草の根コラボとして定着し、曲自体の再発見にもつながっています。

串本町の特徴:民謡と共に歩んだ地域の魅力

串本町公式サイトより引用

前述したような意外な使われ方をしている串本節が生まれた「串本町」に付いて解説します。

串本町は、和歌山県の最南端に位置し、本州最南端の町としても知られています。

太平洋に面し、潮岬や紀伊大島などの名所が点在するこの地は、雄大な自然とともに歩んできた歴史と文化が色濃く息づいています。とりわけ、地元の民謡「串本節」は、この町の風土や暮らしの中に深く根付いた存在です。

まず、串本町と紀伊大島の間は、かつて巡航船で結ばれており、日常の移動や物流に欠かせない交通手段でした。

「串本節」の歌詞にも登場するこの巡航船は、地域のシンボルとして人々の記憶に残っています。1999年に「くしもと大橋」が開通したことで巡航船の役割は終わりましたが、その思い出は今も歌の中で生き続けているのです。

串本町公式サイトより引用

また、串本町は自然だけでなく、歴史的・国際的な側面でも注目されています。1890年、紀伊大島沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号の乗組員を地元住民が救助した出来事は、日本とトルコの友好の原点として知られ、今も記念館や慰霊碑が訪れる人を迎えています。

このような国際的なエピソードも、串本という町の懐の深さを物語っています。

さらに、町内では串本節を守り伝えるための活動が盛んで、保存会や地域の祭りなどで唄や踊りが披露される機会が多くあります。

みかんちゃん
みかんちゃん

観光客にも開かれた形で紹介されており、民謡を通じて地域文化に触れる体験ができる点も大きな魅力です。

このように、串本町は民謡と共に成長し、その魅力を次世代にも伝えようとする姿勢を大切にしています。歌や踊りを通じて、過去の歴史と現在の暮らしがつながり、訪れる人々にとっても「音の風景」として深く心に刻まれる場所なのです。

踊ってみたくなる!串本節の踊りを紹介(動画あり)

串本節は、唄として親しまれるだけでなく、踊りとともに楽しむことができる民謡です。

串本町では、祭りやイベントの場で広く踊られており、地元の人々にとっては季節の風物詩として定着しています。

ここでは、串本節を踊っている動画をいくつか紹介します。
(「女踊り」「男踊り」「道中踊り」3種類あるようですが、それぞれの踊りの詳細は確認できなかったため、見つけられた動画を掲載)

「正調串本節」は、1950年に日本舞踊・花柳流によってとして正式な振り付けが定められたそうです。

こちらは2024年に東京の有明ガーデンで踊られた串本節の動画です。

動画でも分かるように、串本節は150年以上も踊られ続けている伝統ある民謡です。

串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」で曲として使われたのはなぜ?記事のまとめ

串本節が「機動戦士ガンダムサンダーボルト」で曲として使われたのはなぜ?記事のまとめ
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記事のポイントをまとめます。

  • 串本節は和歌山県串本町を代表する郷土民謡で、かつては「岬節」や「大島節」とも呼ばれていた。
  • 起源は江戸時代末期、門付芸人や獅子舞一団が伝えたとされ、祭礼の囃し唄から座敷唄へ発展した。
  • 1924年に世界一周を目指す水陸両用機が串本に寄港し、町長が披露したことで広く知られるようになった。
  • 漫才師・砂川捨丸が芸に取り入れレコード化、「アラヨイショ」の掛け声が加わり普及を後押しした。
  • 現在も串本まつりなどで唄われ、世代を超えて継承されている。
  • 『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第2シーズン第7話・劇場版『BANDIT FLOWER』で串本節が使用された。
  • 劇中ではアッガイ小隊が南洋同盟支配下の密林に潜入する緊迫のシーンで流れた。
  • 串本節が機動戦士ガンダム サンダーボルトで使われた理由は、音楽担当の菊地成孔氏に理由があるが、これについての本人の発言は未確認。
  • 江利チエミ版をベースに現代的なマンボ風アレンジが施されている。
  • 緊張感ある映像に軽快な民謡を合わせるミスマッチ効果が狙いと考えられる。
  • 視聴者の反応は賛否が分かれ、「新鮮で良かった」との肯定的意見や「雰囲気に合わない」との否定的意見があった。監督の松尾衡も選曲に驚いたと発言している。
  • アッガイは“体育座り”のイラストで人気が定着したガンダムのマスコット的存在。
  • マスコット的なアッガイが活躍する場面と串本節の組み合わせが、印象を強めた可能性がある。
  • ウマ娘の二次創作“たぬき動画”でも串本節がBGMに使われ、ミーム的に広まっている。
  • 串本町は本州最南端の町で、巡航船やエルトゥールル号救助など歴史的・国際的な出来事でも知られる。
  • 串本節は踊りと共に楽しまれ、保存会や祭りを通じて地域文化として守られている。

串本節は、単なる郷土民謡にとどまらず、地域の風景、歴史、想いを包み込んだ文化遺産です。その歌詞には大島との交通手段や、恋の機微、架橋への願いが織り込まれ、踊りやアニメとの融合によって多様な魅力を放ち続けています。

みかんちゃん
みかんちゃん

串本町を訪れる際には、ぜひこの「串本節」にも耳を傾け、その風景と心のつながりを感じてみてください。

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